萬葉歌碑
葛城地方は古代葛城氏の本貫地でした。この葛城氏は四世紀から五世紀にわたって最も栄え、その勢力は大王家(天皇家)と並ぶほどでした。その葛城氏の祖と仰がれ、四世紀末前後の英雄であったのが葛城襲津彦です。万葉集にはその襲津彦の名を詠み込んだ歌が伝えられています。当神社では、万葉学者櫻井満博士の筆による歌碑を建立し、ありし日の葛城一族をしのんでおります。
芭蕉句碑
松尾芭蕉は、葛城山に訪れ句を残しており、その句碑が本社の境内にあります。その際のことを、芭蕉は次のように記しております。
やまとの国を行脚して、葛城山のふもとを過るに、よもの花はさかりにて、峯々はかすみわたりたる明ぼののけしき、いとど艶なるに、彼の神のみかたちあししと、人の口さがなくよにいひつたへ侍れば、猶見たし花に明行く神の顔
至福の像
本社には参詣者の長寿をお祈りし、健脚健康、ボケ除けを祈願する至福の像をお祀りしております。
亀石(水神)
災いをもたらす黒蛇を役行者が調伏し、その上に亀の形をした石を置いたという亀石が伝わります。さち石・清め石とも呼ばれ、この石から流れ落ちる水で身を清める参詣者は後を絶ちません。
宝来石
「宝来石」に向かい一礼される延長上に目線を上げれば、当神社の祭神を祀る本殿が位置しております。葛城山より出土した苔むす花崗岩の自然石二石を組合せて据えられた「縁起物」です。